次の問に答えなさい。

[問題1]座標平面上の2点,A(-3,-4),B(5,2)の中点の座標を求めなさい。

[問題2]ある晴れた日に、木の影の長さをはかると130cmあり、身長152cmのA君の影の長さをはかると38cmありました。このとき、木の高さは何mですか?

東京 職業訓練問題[問題3]右図において,ℓ∥m のとき,∠x の大きさは何度ですか?

[問題4]ある野球チームの打者が16打席目にヒットを打ったところ、15打席終了時点より打率が3分7厘5毛(0.0375)上がりました。このとき、この打者の16打席終了時点の打率は何割何分何厘何毛ですか。ただし,打率の計算は(ヒット数)÷(打席数)とします。

[問題5]下図のように、AB=3cm、BC=4cmの長方形ABCDを直線ℓ 上を滑ることなく転がして1回転させ、長方形A′B′C′D′の位置まで移動させます。このとき、頂点Aが移動した距離の合計は何cmですか?
東京職業訓練試験

解答と解説

試験問題1の解答:
2点の座標の中点、いわゆる2点の中間にある座標を求めるのですが、これは難しく考える必要は無い。2点のX座標どうしを足して2で割った値が中点のX座標となる。同様に2点のY座標どうしを足して2で割った値が中点のY座標となる。

 2点,A(-3,-4),B(5,2)より、

 中点のX座標は、(-3+5)÷2 = 1
 中点のY座標は、(-4+2)÷2 = -1

よって、求める中点の座標は、(1, -1)となる。

解答:(1, -1)

試験問題2の解答:
身長152cmのA君の影の長さが38cmなので、影の長さ38cmを身長の152cmで割ると、身長1cmあたりの影の長さが求まります。

 38÷152=0.25cm

よって、高さ1cmあたり0.25cmの影ができることになる。130cmの影ができるには、

 130÷0.25=520cm

520cm(130cmは、0.25cmの520倍ということ)の高さが必要になることが分かる。求められているのは、何mか?なので、求める解答は、5.2mとなる。

解答:5.2m

試験問題3の解答:
角度向かい合う角は等しいので、の角度は等しくなります。更に、直線ℓとmが平行する場合、の角度も等しくなる。

また、直線ℓの上にある●35°と、●76°、Xの角度の合計は180度になる。よって、次の式が成り立つ。

 35+76+X=180
 X=180-35-76
 X=69度

よって、求める解答は、69度

解答:69度

試験問題4の解答:
求める16打席目の終了時点の打率をNとします。
16打席目の終了時点で打ったヒット数をHとします。

このNとHを利用し、15打席目終了時点と、16打席目終了時点を式になおします。

15打席目終了時点
設問の内容より、下記のことがわかります。
 ヒット数:H-1
 打席数:15
 打率:N-0.0375

打率=(ヒット数)÷(打席数)より、

 N-0.0375 = (H-1) ÷ 15 ・・・(1)

16打席目終了時点
 ヒット数:H
 打席数:16
 打率:N

打率=(ヒット数)÷(打席数)より、

 N = H ÷ 16
 H = 16N ・・・(2)

この式(2)を式(1)に代入し、計算すると求めたい打率Nを出すことができる。

 N-0.0375 = (16N-1) ÷ 15
 (N-0.0375) x 15 = 16N-1
 15N-0.5625 = 16N-1
 N = 1-0.5625 = 0.4375

よって、求める16打席目の終了時点の打率は、4割3分7厘5毛となる。

解答:4割3分7厘5毛

試験問題5の解答:
下図のように最初の1回転目に着目してみてみます。

職業訓練 角度問題

頂点Aは、最初の1回転目で頂点Cを中心とした円の弧に沿って回転したことがわかります。また、の∠ACBと∠A´CDは、同じ場所なので同じ角度だと分かります。更にの角度を足すと90度になるので、頂点Aが頂点A´まで移動した角度は90度となる。

よって、頂点Cを中心とした円の円周の長さを4分の1したものが、最初の1回転で頂点Aが移動した距離となる。円周を求める公式は、下記の通り。

 円周 = 直径 x Π

しかし、現時点で円の直径が分かっていない。ACは円の半径なのでACの長さが分かれば、円の直径も分かる。ここで利用するのが、三平方の定理の公式です。

三平方の定理とは、下図の様な直角三角形の各辺の長さは、次の式で表すことができます。

 a² + b² = c²

三平方の定理

この三平方の定理より、次の式が成り立つ。

 半径AC² = 3² + 4²

この式を解くと、半径ACが出てきます。

 半径AC² = 3² + 4² = 9 + 16 = 25
 半径AC = 5cm

よって、円の直径は、5cmx2cm=10cmだと分かる。円の円周の長さは

 円の円周 = 10Π

であり、この4分の1が移動した距離なので、

 頂点Aが移動した距離 = 10Π ÷ 4 = 2.5Π ・・・(1)

となる。これが1回転目で移動した距離になる。次に2回転目に着目して見てみます。2回転目は、下図の様に頂点A´から頂点A´´まで、半径4cmの円の円周を移動したことが分かります。よって、移動した距離は、

 円の円周 = 4 x 2 x Π = 8Π
 頂点A´の移動距離 = 8Π ÷ 4 = 2Π ・・・(2)

次に3回転目だが、3回転目は頂点Aは円の中心になるため、移動距離は0。最後の4回転目は、下図の様に半径3cmの円周上を動くことが分かります。

職業訓練試験問題
 円の円周 = 3 x 2 x Π = 6Π
 頂点A´´の移動距離 = 6Π ÷ 4 = 1.5Π ・・・(3)
 
よって、求めたい頂点Aの総移動距離は、(1)(2)(3)の合計となる。

 2.5Π + 2Π + 1.5Π = 6Π

解答:6Π