この問題は平成29年10月入校(試験実施日:平成29年8月25日)の大阪職業訓練普通過程の選考試験問題問3の解説です。

問1~問2、問4に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

平成29年10月入校 府立高等職業技術専門校 入校選考試験問題

この問題を解くのに必要な知識

  • 三平方の定理
  • 三角形の面積を求める公式

問3 試験問題

下図のように△ABCとBE=8を直径とする半円O がある。以下の問いに答えなさい。

三角形と円

[問題1] ∠BOA の大きさを求めなさい。

[解答群]

  • 80°
  • 82°
  • 84°
  • 85°
  • 86°

[問題2] △AOD の面積を求めなさい。

[解答群]

  • 2√2
  • 3√2
  • 2√3
  • 4√3
  • 8√3

[問題3] 円弧BA、円弧AD、円弧DEの比を求めなさい。

[解答群]

  • 5:5:3
  • 5:4:3
  • 5:3:2
  • 6:5:3
  • 7:5:3

解答と解説

解答と解説を記載していきます。
解き方が分からないという人を少しでも減らすためにできる限り分かり易く必要以上に細かく順を追って解説している部分がありますが、実際の試験時は丁寧に計算し過ぎると時間のロスに繋がるため、自分の分かるところは効率よく解答していくようにしてください。

問題1の解答と解説

試験問題1の解答:

OAは円の半径なのでOA=OBになります。よって、△BOAは二等辺三角形ということがわかります。

三角形と円

△BOAは二等辺三角形なので、∠OAB=48°になります。したがって、∠BOAは次の通り。

∠BOA=180-48-48=84°

問題2の解答と解説

試験問題2の解答:

∠BAC=180°-48°-24°
   =108°

∠OAB=48°なので、∠OAD=60°だと分かります。
また、OAとODは共に円の半径なので、OA=ODとなります。よって、△AODは二等辺三角形だと分かりますが、∠OAD=∠ODA=60°なので、△AODは実は1辺が4の正三角形だと分かります。

円と正三角形

上図の正三角形AOD部分だけを抜き出し、点AからODに対して垂線を引いてODと交わる点をFとした場合、下図のようになります。

正三角形

AFは△AODの高さに該当するので、AFの長さが分かれば△AODの面積を求めることができます。AFの長さは三平方の定理を利用することで求めることができます。

三平方の定理

AO²=AF²+OF²
4²=AF²+2²
AF²=16-4
AF²=12
AF=2√3

よって、△AODの面積は次の通り。

△AODの面積=OD×AF÷2
      =4×2√3÷2
      =4√3

別の解き方

正三角形の面積を求める公式があり、その公式を覚えておけば三平方の定理を使わず短時間でこの問題を解くことが可能です。

正三角形の面積を求める公式

問題3の解答と解説

試験問題3の解答:

問題1、問題2より、∠BOA=84°、∠AOD=60°と分かっているので∠DOEは次のように求めることができます。

∠DOE=180°-84°-60
  =36°

円弧の比率

円弧BA、円弧AD、円弧DEの比は、この角度の比に等しくなるので、次のようになります。

円弧BA:円弧AD:円弧DE=84:60:36

円弧BA:円弧AD:円弧DE=7:5:3

※記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。