平成28年2月18日に大阪で実施された職業訓練 短期過程の選考試験問題 問2の解説です。大阪で行われる職業訓練の試験問題は、筆記試験ではなく毎回、選択方式ですが試験時間が短いためこれらの過去問を繰り返し実施し、短時間かつ正確に解けるようにしておきましょう。

問1、問3~問4に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問1
大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問3
大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問4

次の文章題の答えとして正しいものをア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。

[問題1] 12分で720m歩く人がいる。この人の速さを求めなさい。

[解答群]

 時速3km   時速3.2km   時速3.4km   時速3.6km   時速3.8km

[問題2] 兄は分速80m 、弟は分速60mで歩いている。弟の6km後ろから兄が弟を追いかけたとする。兄は弟に何時間後に追いつきますか。

[解答群]

 1時間後   2時間後   3時間後   4時間後   5時間後

[問題3] 1~3のカードがあり、すべて使用して3桁の整数をつくる。何通りの整数ができますか。

[解答群]

 6通り   10通り   15通り   21通り   25通り

[問題4] 大小2つのサイコロを同時に投げて出た目の数をx 、yとする。このとき10≦x+3y≦14となる確率を求めなさい。

[解答群]

 1/6   7/36   2/9   1/4   5/18

[問題5] √250nが自然数となるような自然数nのうち、最も小さいものを求めなさい。

[解答群]

 10   12   15   18   20

解答と解説

試験問題1の解答:
———————–
※補足
この問題を解くには下記の速度、時間、距離の関係式を覚えておく必要があります。

速度=距離÷時間

この式が覚えられるか心配な方は車やバイクのスピードメーターの単位を思い出して頂ければ覚えやすいかと思います。スピードメーターには単位として「km/h」と書かれていますよね?これはまさに

速度(km/h)=距離(km)/時間(h)

を表しています。
———————–

この問題を解くにあたり、注意しなければならない点は単位です。問題文は「分」と「m」が使われているのに対し、解答群は「時間」と「km」が使われています。計算前、計算後、どちらでも構わないので単位を統一することを忘れないようにしましょう

下記では計算前に単位を統一しておきます。

12分を時間になおす
12分=12÷60=1/5時間

720mをkmになおす
720m=720÷1000=18/25km

求めたい歩く人の速度は次の通り。

速度=距離÷時間
  =(18/25)÷(1/5)
  =(18/25)x5
  =18/5
  =3.6km/h

時速3.6km

試験問題2の解答:
問題1と同様、単位に注意が必要。問題文の中には「分」、「時間」、「m」、「km」が使われているので統一が必要。

ここでは問題を解く前に単位を統一しておきます。

80m/分=80x(1/1000)x60=4.8km/h
60m/分=60x(1/1000)x60=3.6km/h

追いつくまでにかかる時間をHと仮定します。兄が弟に追いつかれるまでに移動した距離をKとした場合、次の式で表すことができます。

速度=距離÷時間
4.8=K÷H
K=4.8H ・・・(1)

次に弟について考えます。弟が兄に追いつかれたとき、弟が移動した距離は兄よりも6km少なく、歩いた時間は兄と同じなので次の式で表すことができます。

速度=距離÷時間
3.6=(K-6)÷H
3.6H=K-6
K=3.6H+6 ・・・(2)

式(1)、式(2)から次の式が成り立ちます。
4.8H=3.6H+6
1.2H=6
H=5

よって、求める解答は5時間後

試験問題3の解答:
2つの解き方を記載しておきます。

解き方①
3枚から3枚を抜き出し、抜き出した順に1桁目から数字を並べるとします。1桁目にくる数字は3枚から選ばれるので3通りあります。2桁目は1桁目で抜き出された数字を除く2枚の数字から選ばれるので2通りあります。3桁目は同様に1通りとなります。

よって、その組み合わせ数は次の通り。

3x2x1=6通り

解き方②
順列の公式を使います。

n個からr個を取り出して並べる場合、順列の組み合わせ数は次の式で求めることができます。

nPr=n!/(n-r)!

今回は3枚から3枚を選び並べるので次の通りです。

₃P₃=3!
₃P₃=3x2x1
₃P₃=6通り

試験問題4の解答:
「10≦x+3y≦14」を満たすサイコロの目を1つずつ確認していくのが効率的です。

x=1のときyの取り得る目
10≦1+3y≦14となるので、yの取り得る目は「3、4」の2つ

x=2のときyの取り得る目
10≦2+3y≦14となるので、yの取り得る目は「3、4」の2つ

x=3のときyの取り得る目
10≦3+3y≦14となるので、yの取り得る目は「3」の1つ

x=4のときyの取り得る目
10≦4+3y≦14となるので、yの取り得る目は「2、3」の2つ

x=5のときyの取り得る目
10≦5+3y≦14となるので、yの取り得る目は「2、3」の2つ

x=6のときyの取り得る目
10≦6+3y≦14となるので、yの取り得る目は「2」の1つ

取り得る組み合わせ数
上記を全て足すと全組合せ数が出てきます。
2+2+1+2+2+1=10通り

2個のサイコロを振ってでる総組合せ数
「10≦x+3y≦14」の範囲は関係なく、2個のサイコロを振った時にでる目の総組合せ数は、次の通り。
6×6=36通り

求める確率
10通り/36通り=5/18通り

試験問題5の解答:
まずは、250を素因数分解すると、次の通りになります。

oosaka-sugaku-t-h28-2-18-q2-1

2x5x5x5x1=5²x10

よって、√250nは次のように変形することができます。

 √5²x10xn
=5√10n

よって、n=10のとき√内が自然数となる最も小さなnとなります。

※解説を記載するまでもないと判断した問題に関しては、解説を記載せず解答のみを記載しています。もし、この問題の解説が欲しいというのがあれば、コメント欄に記載してください。また、記載している解説の内容も不明であれば遠慮なくコメントください。