次の問に答えなさい。

[問題1]ある学校の男子生徒数は女子生徒数より24人多く、全校生徒の55%が男子です。このとき、この学校の全生徒数は何人ですか?

[問題2]A地点とB地点を往復します。A地点からB地点まで2,200mあり、行きは15分走って23分歩き,帰りは10分走って30分歩きました。このとき、歩く速さは分速何mですか?

[問題3]2つのサイコロを同時に投げるとき、 出た目の数の和が4の倍数になる確率を求めなさい。

[問題4]容器Aには、濃度4%の食塩水、容器Bには、濃度7.5%の食塩水が入っています。2つの食塩水すべて混ぜ合わせると、濃度5%の食塩水が350gできました。容器Aには、初め食塩水が何g入っていましたか?

東京 職業訓練問題[[問題5]右図のように、正三角形に並べたマッチ棒を、1段、2段、・・・と並べて大きな正三角形をつくります。1段をつくるには3本、2段をつくるには9本のマッチ棒が必要となります。この規則にしたがって15段の正三角形をつくるとき、必要なマッチ棒は何本ですか?

解答と解説

試験問題1の解答:
求めたい学校の全生徒数をN人とします。

全校生徒の55%が男子ということより、男子生との数は次の式で表すことができます。
 男子生徒数 = N x 0.55 ・・・(1)

更に女子生徒数は、男子生徒数より24人少ないということより、女子生徒の数は次の式で表すことができます。
 女子生徒数 = (N x 0.55) – 24 ・・・(2)

この男子生徒数(1)と、女子生徒数(2)を足した数が全生徒数Nになるので、全生徒数Nは次の式で表すことができます。
 全生徒数N = (N x 0.55) + (N x 0.55) – 24
     N = 0.55N + 0.55N – 24
     N = 1.1N – 24
     N – 1.1N = -24
     0.1N = 24
     N = 240人

よって、求める全生徒数Nは、240人となる。

解答:240人

試験問題2の解答:
速度、距離、時間を求めるには下記の公式を知っておく必要があります。3つとも同じ公式で、形を変えているだけです。よって、いずれか1つを覚えておいて、変形できるようにだけしておけばよい。

 速度 = 距離 ÷ 時間
 距離 = 速度 x 時間
 時間 = 距離 ÷ 速度

歩く速度をWm/分、走る速度をVm/分とします。

●A地点⇒B地点の往路
 歩いた距離 = W x 23 = 23W
 走った距離 = V x 15 = 15V

 歩いた距離と走った距離の合計は2,200mなので次の式が成り立ちます。
 23W + 15V = 2,200 ・・・(1)

●B地点⇒A地点の復路
 歩いた距離 = W x 30 = 30W
 走った距離 = V x 10 = 10V

 歩いた距離と走った距離の合計は往路と同じなので2,200m。
 30W + 10V = 2,200 ・・・(2)

式(1)(2)の式を解くことで求めたい、歩く速さを算出することができます。

 23W + 15V = 2,200 ・・・(1)
 30W + 10V = 2,200 ・・・(2)

式(1)の両辺に2を、式(2)の両辺に3を掛けます。すると2式は下記の様になります。

 46W + 30V = 4,400 ・・・(1)
 90W + 30V = 6,600 ・・・(2)

式(2)から式(1)を引くと

東京都 試験問題

よって、求める解答は、分速50m。

解答:分速50m

試験問題3の解答:
2つのサイコロの出た目の数の和が4の倍数になるということは、和が4、8、12のいずれかになるということです。

確率を求めるには次の計算式を覚えておく必要があります。

職業訓練 確率

また、ここで言うパターン数というのは組み合わせ数の事を意味します。更に組み合わせ数を求めるには次の公式が必要になります。

職業訓練 公式

●サイコロ2つを振ったさいの出る目の組み合わせ総パターン数を求める
1つのサイコロから出るパターン数は、1~6の6種類。これが2つあるので、サイコロ2つを振ったさいの出る目の組み合わせ総パターン数は、6x6=36パターンある。

●求めたいパターン数を求める
ここで言う求めたいパターン数というのは、2つのサイコロの目の和が4、8、12になる組み合わせの数のことです。

  • 目の和が4になるのは、(1,3)、(3,1)、(2,2)の3通り
  • 目の和が8になるのは、(2,6)、(6,2)、(3,5)、(5,3)、(4,4)の5通り
  • 目の和が12になるのは、(6,6)の1通り

よって、2つのサイコロの目の和が4、8、12になる組み合わせの数は、全部で9通りとなります。

これを確率の公式に当てはめると、

 確率 = 9 ÷ 36 = 1/4 あるいは、0.25

よって、2つのサイコロの出た目の数の和が4の倍数になる確率は、1/4(あるいは、0.25)

解答:1/4(あるいは、0.25)

試験問題4の解答:
求めたい容器Aの食塩水の量をNグラムとします。食塩水の合計が350gということより、容器Bの食塩水の量は、350-Nと表すことができます。

 容器Aの食塩水の量: N
 容器Bの食塩水の量: 350-N

更に容器Aの食塩水の濃度は4%、容器Bの食塩水の濃度は7.5%、合計すると5%の濃度になるということより、

 容器Aの食塩量:Nx0.04 = 0.04N ・・・(1)
 容器Bの食塩量:(350-N)x0.075 = 26.25-0.075N ・・・(2)
 合計の食塩量:350x0.05 = 17.5 ・・・(3)

容器Aの(1)と容器Bの(2)を足すと(3)の食塩量になるということより、次の式で表すことができます。

 0.04N + 26.25-0.075N = 17.5
 -0.035N = -8.75
 N = 250

よって、求める解答は、250g。

解答:250g

試験問題5の解答:
規則性を見つけられるかが重要。そして、見つける為にはまずは書き出すことが大切です。書き出すことで見えてくる場合があります。例えば今回の場合、下記のように書き出すと、??のところに何がくるか想像できますでしょうか?

 1段に必要な数:3本(+3)
 2段に必要な数:9本(+6)
 3段に必要な数:18本(+9)
 4段に必要な数:??本(+??)

+3、+6、+9ときているので、+12がくることが分かりますね。よって、4段目は30本(+12)となる。このまま力ずくで15段まで行ってもよいが時間がかかるので、できる限り要領よく解くようにしましょう。

よく見ていると別の法則も見えてきます。段数x3 ずつマッチの数が増えて行っているということです。よって、14段から15段では45本増えることになります。増分だけなら次のようになります。

 +3、+6、+9、+12、・・・・+45

この増分を全て足した数がマッチ棒の総数になります。

 1段に必要な数:3本(+3) ⇒ +3
 2段に必要な数:9本(+6) ⇒ +3+6=9
 3段に必要な数:18本(+9) ⇒ +3+6+9=18
 4段に必要な数:??本(+??) ⇒ ・・・

よって、「+3、+6、+9、+12、・・・・+45」を合計すればマッチの総数が出るのですが、ここでも単純に力技で合計するのではなく、等差数列の和の公式といものを使用します。一見難しいように思えるのですがいたって簡単です。下記の例を見て頂ければわかると思います。

等差数列の和の公式 例
下記の様に1~6までの等しい間隔の数値が並んでいる場合、に使用できる合計を求める公式。

 1、2、3、4、5、6

普通に足しても簡単に合計が求められますが、一番先頭の1と最後の6を足すと7になります。同様に前から2番目の数と、後ろから2番目の数を足すと7になります。このように等間隔で並んでいる数値の場合、前からと後ろから順番に1つずつ数値をピックアップし、足すと全てが同じ数になります。

 1+6=7
 2+5=7
 3+4=7

といったように全て7になります。そして、その7ができる数は、数値の数の半分になる。上記例であれば、1~6の6つの数がある。その半分の3ができる数です。前後の数を足して作っているので、できる数が半分になるのは当然ですよね。

そうすると1~6の数値の合計は7x3=21だと分かります。この程度なら1つずつ足しても簡単なのであまり、ありがたみが分かりませんが、下記の様に1~100だったらどうでしょう?さすがに1つずつ足せませんよね。

 1、2、3、4、5、6・・・95、96、97、98、99、100

この場合も同様の考え方です。前後の数を足すと、1+100=101となります。これが100÷2=50個できることになるので、1~100の合計は、

 101x50=5050

と直ぐにわかります。

では、本題の「+3、+6、+9、+12、・・・・+45」ですが、もう簡単ですよね。15段なので数の種類(+3、+6、+9、+12、~ +45)は15あることになります。 前後の合計は、48となりこれが15÷2あることになるので、合計は、

 48x(15/2)=360

よって、求める解答は360本となります。;

解答:360本