この問題は平成30年5月入校(試験実施日:平成30年4月4日)の大阪職業訓練普通過程(高校卒業程度)の選考試験問題問3の解説です。
中学卒業レベルの短期課程の問題とは異なり、普通課程は高校卒業レベルになるため問題レベルが一気に高くなります。そのため、事前に予習して行く人として行かない人とでは大きな差が出るため、当サイトで解説している過去問を繰り返し実施し、しっかりと解けるようにしておきましょう。
実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。
⇒大阪府職業訓練校試験問題(平成30年度4月4日実施 普通課程)
問1、問2、問4に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。
問3 試験問題
下図のような BC=4cm、CA=2cm、∠BAC=90°の△ABC があり、AB、BC、CA の中点をそれぞれ D、E、F とする。また、3 点 D、E、F を通る円 P を考え、その中心を O とする。以下の問いに答えなさい。
[問題1] EF の長さを求めなさい。
[解答群]
- √2 cm
- √3 cm
- 2 cm
- 2√2 cm
- 2√3 cm
[問題2] ∠EOF の大きさを求めなさい。
[解答群]
- 90°
- 110°
- 120°
- 130°
- 150°
[問題3] 円 P の内側で、△ADF の外側にある部分の面積を求めなさい。
[解答群]
- 13π-12 cm²
- 12π-√2 cm²
- 23π-2√2 cm²
- π-√22 cm²
- π-√32 cm²
解答と解説
解答と解説を記載していきます。
解き方が分からないという人を少しでも減らすためにできる限り分かり易く必要以上に細かく順を追って解説している部分がありますが、実際の試験時は丁寧に計算し過ぎると時間のロスに繋がるため、自分の分かるところは効率よく解答していくようにしてください。
問題1の解答と解説
試験問題1の解答:イ
この問題を解くには直角三角形の比(三平方の定理)および、三角形の相似条件を知っている必要があります。
問題文から分かっている長さを図にすべて書き込むと下図のようになります。
次に不要なものもありますが、①から順に長さを考えていきます。
直角三角形の比より、AC:BC:AB=1:2:√3となるので、ABの長さは次の通り。
①ABの長さ:2√3 cm
よって、点DはABの中点なので、ADとBDの長さは次の通り。
②BDの長さ:√3 cm
③ADの長さ:√3 cm
△ABCと△DBEは2組の辺の比とその間の角が等しいので相似な三角形です。その比は△ABC:△DBE=2:1。よって、DEの長さは次の通り。
④DEの長さ:1 cm
同様に△ABCと△ADFは2組の辺の比とその間の角が等しいので相似な三角形です。その比は△ABC:△ADF=2:1。よって、DFの長さは次の通り。
⑤DFの長さ:2 cm
同様に△ABCと△FECは2組の辺の比とその間の角が等しいので相似な三角形です。その比は△ABC:△FEC=2:1。よって、EFの長さは次の通り。
⑥EFの長さ:√3 cm
問題2の解答と解説
試験問題2の解答:ウ
△ABCと△EFDは相似な三角形なので、∠EFD=90°だとわかります。
また、円周角が90°の場合、その角の対辺は円の直径になるので、DFは円Pの直径ということが分かります。
中心角∠EOFと円周角∠EDFは弧が共通なので、中心角∠EOFは、円周角EDFの2倍の大きさになります。
三角形EDFは、∠EDFが90°、そして各辺の比が1:2:√3なので、∠EDF=60°、∠DFE=30°だと分かります。よって、∠EOFは次の通り。
∠EOF=∠EDF×2=120°
問題3の解答と解説
試験問題3の解答:π-√32 cm²
これは、円の面積から△ADFの面積を引けば求まります。
DFの長さは2cmなので円Pの半径は1cmだと分かります。よって、円Pの面積は次の通り。
円Pの面積=1×1×π=π
三角形ADFの面積は底辺をAFとした場合、次の通り。
△ADFの面積=1×√3÷2
=√32
よって、求めたい青い部分の面積は次の通り。
求めたい面積=π-√32 cm²
解答群に該当する回答がありません。おそらく出題側の誤りだと思われます。
※解説を記載するまでもないと判断した問題に関しては、解説を記載せず解答のみを記載しています。もし、この問題の解説が欲しいというのがあれば、コメント欄に記載してください。また、記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。