この問題は平成30年5月入校(試験実施日:平成30年4月4日)の大阪職業訓練普通過程(高校卒業程度)の選考試験問題問4の解説です。

中学卒業レベルの短期課程の問題とは異なり、普通課程は高校卒業レベルになるため問題レベルが一気に高くなります。そのため、事前に予習して行く人として行かない人とでは大きな差が出るため、当サイトで解説している過去問を繰り返し実施し、しっかりと解けるようにしておきましょう。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

大阪府職業訓練校試験問題(平成30年度4月4日実施 普通課程)

問1~問3に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

問4 試験問題

図のように辺の長さがすべて 2cm である正六角柱を頂点 B、C、F、G を通る平面で切った形をした容器ABC-DEFGH があり、これに水を注ぐ。以下の問いに答えなさい。

る正六角柱

[問題1] この容器の体積を求めなさい。

[解答群]

  • 6√3 cm³
  • 4√2 cm³
  • 8 cm³
  • 8√2 cm³
  • 8√3 cm³

[問題2] 水の深さが 1cm となるときの水の体積を求めなさい。

[解答群]

  • 3√3 cm³
  • 2√2 cm³
  • 4 cm³
  • 4√2 cm³
  • 4√3 cm³

解答と解説

解答と解説を記載していきます。
解き方が分からないという人を少しでも減らすためにできる限り分かり易く必要以上に細かく順を追って解説している部分がありますが、実際の試験時は丁寧に計算し過ぎると時間のロスに繋がるため、自分の分かるところは効率よく解答していくようにしてください。

問題1の解答と解説

試験問題1の解答:

ABC-DEFGHは、正六角柱を完全に2等分しているので、体積は正六角柱の半分になります。

正六角柱の体積=底面積×高さ

まず、底面積ですが、底面の六角は正六角で下図のように正三角形が6つ並んでできていることが分かります。正三角形は一辺が2cmで高さは三平方の定理より、√3と分かります。

正六角形の面積

よって、正六角形の面積は次の通り。

正三角形の面積=底辺×高さ÷2
       =2×√3÷2
       =√3

正六角形の面積=√3×6
       =6√3 cm²

よって、六角柱の体積は次の通り。

六角柱の体積=底面積×高さ
      =6√3×2
      =12√3 cm³

求めたい容器の体積は次の通り。

求めたい容器の体積=六角柱の体積÷2
         =12√3÷2
         =6√3 cm³

問題2の解答と解説

試験問題2の解答:

求めたいのは、下図の水の入った部分の体積です。

立体の体積

不要な部分の取り除くと下図のようになります。

立体の体積

しかし、このままでは体積が求められないので、水の入っていない部分の下図の体積を求めます。

立体の体積

上図の水色の部分はよく見ると2つの三角柱から成り立っています。まずは、下図の三角柱の体積から求めます。

立体の体積

問題1でも解説した通り、正六角形は6つの正三角形から成り立っています。よって、正六角形の1つの角は120°となります。

これにより、三平方の定理を利用し、△ABCの高さが1cm、底面が2√3だとわかります。

立体の体積

よって、水色部分の三角柱の体積は次の通り。

体積1=底面積×高さ
   =(2√3×1÷2)×1
   =√3

次に下図の水色部分の体積を考えます。

立体の体積

底面の三角形は、直角二等辺三角形で、底辺が1cm、高さが1cmの三角形になります。よって、三角柱の体積は次の通り

体積2=底面積×高さ
   =(1×1÷2)×2√3
   =√3

よって、問題1で求めた体積から体積1+体積2を引けば求めたい部分の体積が求まります。

求めたい体積=6√3-√3-√3
      =4√3 cm³

※解説を記載するまでもないと判断した問題に関しては、解説を記載せず解答のみを記載しています。もし、この問題の解説が欲しいというのがあれば、コメント欄に記載してください。また、記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。