平成27年9月3日に大阪で実施された職業訓練の短期過程選考試験問題 問3の解説です。大阪で行われる職業訓練の試験問題は、筆記試験ではなく毎回、選択方式ですが試験時間が短いためこれらの過去問を繰り返し実施し、短時間かつ正確に解けるようにしておきましょう。

問1~2、問4に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問1
大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問2
大阪 職業訓練 短期過程試験問題 数学-問4

図のように2つの放物線y=x² 、y=x²/4 とそれに交わる直線y=4 がある。放物線と直線の交点をA、B、C、Dとするとき、ア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。

oosaka-sugaku-t-h27-9-3-q3-1

[問題1] △OAC の面積を求めなさい。

[解答群]

 10   12   20   32   36

[問題2] △OACをy軸を回転の軸として回転させたときにできる立体の体積を求めなさい。

[解答群]

 16π/3   4π   9π   64π/3   16π

解答と解説

試験問題1の解答:
——————
※補足
y=x²とy=x²/4の放物線が2つありますが、図形のどちらのグラフがどちらの式にあたるかは即座に分かるようにしておきましょう。

原点を通る放物線の式は傾きをaとした場合、次の式で表せます。

y=ax²

グラフの見分け方のポイントは傾きaで、aの数値が大きい方がグラフの傾きも大きくなります。今回の問題であれば、傾きaは、「1」と「1/4」になり、「1」の方がより傾きが大きいグラフということになります。

問題の図であれば、点BCを通るグラフが「y=x²」で点ADを通るグラフが「y=x²/4」となります。

——————

点Aと点Cの座標を求めます。

点Aの座標
点Aは、y=4のグラフとy=x²/4のグラフの交点なので、放物線の式にy=4を代入すればxの値が求まります。

y=x²/4
4=x²/4
x²=16
x=√16
x=±4

よって、放物線y=x²/4とy=4のグラフが交わる点はx=4とx=-4の2点があることになります。x=4は点Dの方にあたるので、点Aのx座標は-4となります。

点Aの座標(-4,4)

点Cの座標
点Cは、y=4のグラフとy=x²のグラフの交点なので、放物線の式にy=4を代入すればxの値が求まります。

y=x²
x²=4
x=√4
x=±2

よって、放物線y=x²とy=4のグラフが交わる点はx=2とx=-2の2点があることになります。x=-2は点Bの方にあたるので、点Cのx座標は2となります。

点Cの座標(2,4)

△OACの面積
底辺をACとした場合、その長さは点Aと点C間のx座標の距離となります。点Aのx座標は-4ですが、長さなのでマイナスは無視し、y軸からの距離は4と考えます。点Cのx座標は2なのでAC間の距離は次の通り

底辺ACの長さ=4+2=6

△OACの高さは直線y=4のy座標にあたるので、4となります。よって、△OACの面積は次の通り。

△OAC面積=底辺x高さ÷2
△OAC面積=6x4÷2
△OAC面積=12

試験問題2の解答:
y=4のグラフとy軸との交点を点Eとします。

△OACをy軸を回転の軸として回転させると三角錐ができあがります。求められているのはこの三角錐の体積になります。よって、この問題を解くにあたり、三角錐の体積を求める公式を頭に入れておく必要があります。

三角錐の体積=底面積x高さ÷3

底面積を求める。
底面は線分ACがy軸を軸として回転してできる円になります。しかし、AE>CEなので、実質的にはAEがy軸を軸として回転してできる円が底面と考えることができます。

この時の円の半径はAEの長さに相当し、Aのx座標に当たります。よって、底面は半径4の円となります。

底面積=4x4xπ=16π

高さはOEの長さに等しいので点Eのy座標に当たります。よって、三角錐の体積は次の通り。

三角錐の体積=底面積x高さ÷3
      =16πx4÷3
      =64π/3

※解説を記載するまでもないと判断した問題に関しては、解説を記載せず解答のみを記載しています。もし、この問題の解説が欲しいというのがあれば、コメント欄に記載してください。また、記載している解説の内容も不明であれば遠慮なくコメントください。