この問題は平成30年4月入校の東京都立職業能力開発センター入校選考試験問題の問2の(3)と(4)の解答と解説です。

問1および、問2の(1)(2)(5)に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

都立職業能力開発センター入校選考試験問題(平成30年4月生)

試験問題 問2(3)

当たりの棒が2本、はずれの棒が5本入っているくじがあります。このくじを同時に2本ひくとき、少なくとも1本は当たりの棒をひく確率を分数で求めなさい。

解答と解説

問2(3)の解答:11/21

この問題を解くには、組み合わせ数を求める公式を知っている必要があります。

組み合わせ数の公式

解き方としては以下のどちらかの方法で求めます。

求め方

  • くじを引いて1本もしくは2本が当たりの場合を考える
  • くじを引いて2本とも外れの場合を考える

両方のパターンで解説しておきます。

1本もしくは2本が当たりの場合を考える

まずは、当たり外れ関係なく全7本の中から2本を引く組み合わせは次の通り。

₇C₂=(7×6×5×4×3×2×1)/{(2×1)×(5×4×3×2×1)}
  =(7×6)/(2×1)
  =42/2
  =21通り。

当たりくじ2本から2本が選ぶ組合数は次の通り。
₂C₂=(2×1)/{(2×1)×1}
  =2/2
  =1通り。

※0!は1となります。

よって、全7本から当たりが2本出る確率は1/21となる。

次に当たりくじ2本から1本が選ぶ組合数を考えます。
当たり2本の中から1本が選ばれ、かつ外れ5本の中から1本が選ばれるので当たりくじ1本、はずれくじが1本が選ばれる組合数は次の通り。
₂C₁×₅C₁={(2×1)/(1×1})} × {(5×4×3×2×1)/{1×(4×3×2×1)}}
    =2×5
    =10通り。

よって、当たりを引くのは2本とも当たりとなる1通りと、1本が当たりとなる10通りの計11通りがあります。全組み合わせ数は21通りなので当たりが出る確率は次の通り。

少なくとも1本が当たる確率=11/21

くじを引いて2本とも外れの場合を考える

まずは、当たり外れ関係なく全7本の中から2本を引く組み合わせは次の通り。

₇C₂=(7×6×5×4×3×2×1)/{(2×1)×(5×4×3×2×1)}
  =(7×6)/(2×1)
  =42/2
  =21通り。

全部はずれを引く確率は、はずれ5本から2本が選ばれる場合です。その組み合わせ数は次の通り。
₅C₂=(5×4×3×2×1)/{(2×1)×(3×2×1)}
  =(5×4)/(2×1)
  =20/2
  =10通り。

よって、この10通り以外の組み合わせは必ず当たりが含まれていることになります。全組み合わせ数が21通りあるので、その組み合わせ数は21-10=11通り。

したがって、当たりを引く確率は11/21となります。

試験問題 問2(4)

X店でHBの鉛筆2本とBの鉛筆1本を買うと代金は190円です。同じ物をY店ではX店よりもHBの鉛筆の価格が4割安く、Bの鉛筆の価格が3割安いので、Y店でHBの鉛筆2本とBの鉛筆1本を買うと代金は120円になります。X店のHBの鉛筆1本の価格は何円ですか。ただし,消費税は考えないものとします。

解答と解説

問2(4)の解答:65円

X店のHB1本の鉛筆の価格をN円、Bの鉛筆をM円と仮定します。

X店でHBの鉛筆2本とBの鉛筆1本を買うと代金は190円ということより、以下の式が成り立ちます。
2N+M=190・・・①

Y店ではX店よりもHBの鉛筆の価格が4割安く、Bの鉛筆の価格が3割安いので、Y店でHBの鉛筆2本とBの鉛筆1本を買うと代金は120円ということなので以下の式が成り立ちます。
(N×0.6)×2+(M×0.7)×1=120
1.2N+0.7M=120
12N+7M=1200・・・②

※補足
4割安いということは、そのものの6割の価格ということ。同様に3割安いということは、そのものの7割の価格ということになります。

①×7-②の計算を行い、Nの値を求めます。

①×7-②
(2N+M)×7-(12N+7M)=190×7-1200
14N+7M-12N-7M=1330-1200
2N=130
N=65

よって、X店のHBの鉛筆1本の価格は65円

※記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。