平成27年2月20日に大阪で実施された職業訓練の試験問題と解説です。大阪で行われる職業訓練の試験問題は、筆記試験ではなく毎回、選択方式ですが問題3は組合せやグラフと言った解くのに時間のかかる分野が出題されます。これらの過去問を繰り返し実施し、短時間かつ正確に解けるようにしておきましょう。

次の図で、直線ℓの式はY=(-4/3)X+8で、直線mと垂直に交わっています。点Aの座標を(-4,0)とするとき、次の各問の答えとして正しいものをア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。

h27-2-20-f-q3-1

[問題1]直線mの式を求めなさい。

[解答群]
 Y=(3/4)X+2
 Y=(3/4)X+3
 Y=(3/4)X+4
 Y=(4/3)X+2
 Y=(4/3)X+4

[問題2]三角形ABCの面積を求めなさい。

[解答群]
 18
 20
 22
 24
 26

解答と解説

問題1の解説:

※知っておく必要がある知識
次のような2つの直線があるとします。

 Y=aX+b ・・・(1)
 Y=mX+b ・・・(2)

直線(1)の傾きはa、直線(2)の傾きはmです。そしてこの直線(1)(2)が直角に交わるとき、傾きaとmは次の関係が成り立ちます。

 a×m=-1

求めたい直線mの式を

 Y=aX+b

と仮定します。
直線mは、直線lに直角に交わるということなので次の式が成り立ちます。(『※知っておく必要がある知識』を参照)

 (-4/3)×a=-1
 a=3/4

よって、直線mの傾きaは3/4と分かったのでY=aX+bの直線式は次のようになります。

 Y=(3/4)X+b ・・・(3)

この時点で解答エオは消えましたね。
直線mは点A(-4、0)を通るということなので(3)にこの値を代入し、bの値を求めます。

 Y=(3/4)X+b
 0=(3/4)×(-4)+b
 0=-3+b 
 b=3

よって、直線mの式は

 Y=(3/4)X+3

解答:イ

問題2の解説:
三角形ABCの面積を求めるには、三角形の底辺となるABの長さ、点CからX軸に対して垂直に下ろしたCDの長さを求める必要があります。

h27-2-20-f-q3-2

Bの座標を求める
Bの座標は、直線lがX軸と交わる点です。それは、直線lのY座標が0の点になります。よって、直線lの式のYの値0を代入し、Xの値を求めます。

 Y=(-4/3)X+8
 0=(-4/3)X+8
 (4/3)X=8
 X=8×(3/4)
 X=6

B点のX座標が6、A点のX座標が-4なので、ABの長さは

 6+4=10

となります。A点のX座標は-4ですが、ここでは距離を求めたいので-4ではなく4として計算しています。

h27-2-20-f-q3-3

Cの座標を求める
CDの長さは、点C点のY座標の長さになります。よって、点CのY座標を求めます。点Cは、直線lとmの交点。

 直線l Y=(-4/3)X+8
 直線m Y=(3/4)X+3

上記2式からYの値を求めるのですが、解き方は色々あるので自分のやりやすい方法で解いてください。下記は私が解く場合の方法です。

直線mの式を変形させます。左辺、右辺に4を掛け分数をなくし計算しやすくします。

 Y × 4={(3/4)X+3} × 4
 4Y=3X+12
 3X=4Y-12
 X=(4/3)Y-4

このXの値を直線lの式に代入しYを求めます。

 Y=(-4/3)X+8
  =(-4/3) × {(4/3)Y-4} + 8
  =(-16/9)Y+(16/3)+24/3
  =(-16/9)Y+(40/3)
 Y+(16/9)Y=40/3
 (25/9)Y=40/3
 Y=(40/3)×(9/25)
 Y=(120/25)=24/5

三角形ABCの面積を求める
三角形ABCの底辺ABと、高さとなるC点のY座標がでてきました。

 ABの長さ=10
 CDの高さ=24/5

よって、三角形ABCの面積は

 三角形ABCの面積=10×(24/5)÷2
          =24

解答:エ

※解説内容に不明な点があればコメント欄にコメントください。