この問題は府立高等職業技術専門校で実施(試験実施日:令和5年3月22日)された令和5年4月入校の大阪職業訓練普通過程(高校卒業程度)の選考試験問題問2の解説です。

中学卒業レベルの短期課程の問題とは異なり、普通課程は高校卒業レベルになるため問題レベルが一気に高くなります。そのため、事前に予習して行く人として行かない人とでは大きな差が出るため、当サイトで解説している過去問を繰り返し実施し、しっかりと解けるようにしておきましょう。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

大阪職業訓練試験問題 (令和5年3月22日実施) 普通課程

問2~問4に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

問2 試験問題

次の文章題の答えとして正しいものをア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。

[問題1] 正方形の紙の4隅から1辺が2cmの正方形を切り取り、残った紙で直方体の容器を作ると、容積が128cm²になった。もとの正方形の紙の1辺の長さを求めなさい。

[解答群]

  • 6cm
  • 8cm
  • 10cm
  • 12cm
  • 14cm

[問題2] 関数 𝑦=𝑎𝑥²は、𝑥=6のとき、𝑦=18である。𝑥=4 のときの𝑦の値を求めなさい。

[解答群]

  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8

[問題3] 1つの内角の大きさが1つの外角の大きさの5倍になるのは何角形か求めなさい。

[解答群]

  • 12
  • 22
  • 32
  • 42
  • 52

[問題4] 3%の食塩水250gに9%の食塩水を加えると7%の食塩水になった。9%の食塩水を何g加えたか求めなさい。

[解答群]

  • 460
  • 480
  • 500
  • 510
  • 520

[問題5] √540×𝑛が整数となるような最小の自然数𝑛の値を求めなさい。

[解答群]

  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18

解答と解説

解答と解説を記載していきます。
解き方が分からないという人を少しでも減らすためにできる限り分かり易く必要以上に細かく順を追って解説している部分がありますが、実際の試験時は丁寧に計算し過ぎると時間のロスに繋がるため、自分の分かるところは効率よく解答していくようにしてください。

問題1の解答と解説

試験問題1の解答:

元の正方形の一片の長さをXとしたとき、問題文を図式化すると下図のようになります。

ここから4隅の正方形を切り取ると下図の様な形とサイズになります。

これによりできる容器は、一辺がX-4cmの正方形を底辺に持ち、高さ2cmの直方体ができます。この時の容積は128cm³なので以下の式が成り立ちます。

直方体の容積=低面積×高さ
128=(X-4) × (X-4) × 2

よって、元の正方形の一片の長さXは次の通り。
128=(X-4) × (X-4) × 2
128=(X²-8X+16)× 2
64=X²-8X+16
X²-8X+48=0
(X-12)(X+4)=0

X=12、-4

正方形の長さにマイナスはありえないので、正解は12cm

問題2の解答と解説

試験問題2の解答:

𝑦=𝑎𝑥²は、𝑥=6のとき、𝑦=18なので以下のようになります。
18=𝑎(6)²
18=36𝑎
𝑎=1/2

よって、𝑥=4 のときの𝑦の値は次の通り
𝑦=(1/2)×(4)²
=(1/2)×16
=8

問題3の解答と解説

試験問題3の解答:

この問題を解くには内角と外角がどの部分を指すのか及び以下2点の事象が成り立つことを知っていないと解けません。

多角形の内角と外角の規則性

  • 内角と外角の和は必ず180度になる
  • 外角の和は必ず360度になる

内角と外角の和は何角形であっても180度になります。外角を𝑥度とした場合、内角は180-𝑥度となります。更に問題文より、内角は外角の5倍ということなので以下の式が成り立ちます。

5𝑥=180-𝑥
6𝑥=180
𝑥=30

よって、多角形の外角は30度だと分かります。さらに問題文が不親切ですが、この多角形は1つの内角の大きさが1つの外角の大きさの5倍になる正多角形の事を意味しています。

このことより正多角形は全ての外角が等しくかつ、外角の合計は必ず360度になることから外角の数をYとした場合、以下の式が成り立ちます。

30×Y=360
Y=12

外角の数は言いかけると多角形の角の数になります。よって、この多角形は正12角形ということになります。

問題4の解答と解説

試験問題4の解答:

食塩水の濃度を求める公式を覚えておく必要があります。
食塩水の濃度を求める公式

問題内容がイメージできない場合は下図の様に図を描くと分かりやすくなります。

まず、Aの食塩の量を求めます。
3=(X/250)×100
X=3×(250/100)=7.5g

次に、Bの関係式を作ります。
9=(Z/Y)×100
Z=0.09Y ・・・①

次に、Cの関係式を作ります。
7={(7.5+Z)/(250+Y)}×100
0.07=(7.5+Z)/(250+Y)
0.07(250+Y)=(7.5+Z)
17.5+0.07Y=7.5+Z・・・②

②の式に①を代入します。
17.5+0.07Y=7.5+0.09Y
0.02Y=10
Y=500

よって、Bの食塩水の量は500g

問題5の解答と解説

試験問題5の解答:

540×n が何かの数字の2乗にならないとルートは外せない

540×𝑛 を分解すると次の様になります。

2²×3³×5×𝑛
=2√3³×5×𝑛

ここから更に3³と5もルートの外にだすためには3³×5が3⁴×5²となればいい。よって、nが3×5であればいいということになります。

よって、n=3×5=15

※解説を記載するまでもないと判断した問題に関しては、解説を記載せず解答のみを記載しています。もし、この問題の解説が欲しいというのがあれば、コメント欄に記載してください。また、記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。