この問題は平成24年4月入校の東京都立職業能力開発センター入校選考試験問題の問4と問5の解答と解説です。

問1~問3、問6に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

都立職業能力開発センター入校選考試験問題(平成24年04月生)

問4 試験問題

A、B、Cの3つの容器に入った食塩水があります。Aの容器には濃度4%の食塩水が140g、Bの容器には濃度5%の食塩水が160g、Cの容器には濃度2%の食塩水が200gそれぞれ入っています。各容器の食塩水をすべて1つの容器に入れて混ぜたとき,食塩水の濃度は何%になりますか。 ただし、小数で求めなさい。

解答と解説

試験問題4の解答:3.52%

この問題を解くには、食塩水の濃度を求める公式を知っている必要があります。

食塩水の濃度を求める公式

正確には濃度は%で表すので上記の式の右辺に100がかけられ『食塩水の濃度=(食塩の重さ/食塩水の重さ)×100』となるのですが、パーセント表記に変えるときは100をかけることはほとんどの人が知っていますよね?よって、上記の公式ではあえて記載していません。無駄なものを省くことで覚えやすいという狙いがあります。

さて、本題ですが、問題文から分かっている内容を図式化すると下図のようになります。

食塩水の濃度計算

求めたいのは容器Dの濃度なのですが、濃度を求めるためには食塩水に含まれる食塩の量(重さ)を知る必要があります。

そこで、まずは容器A、容器B、容器Cの食塩の量を求めます。そしてその各容器の食塩の量を合算したものが容器Dの食塩の量となります。

解答までの流れ

  • 容器Aの食塩の量を求める
  • 容器Bの食塩の量を求める
  • 容器Cの食塩の量を求める
  • 容器Dの食塩の量を求める
  • 容器Dの食塩水の濃度を求める

容器Aの食塩の量を求める

濃度4%、食塩水の量が140gなので公式より食塩の量は次の通り。

食塩水の濃度=食塩の量÷食塩水の量
食塩の量=食塩水の濃度×食塩水の量
    =0.04×140
    =5.6g・・・①

容器Bの食塩の量を求める

濃度5%、食塩水の量が160gなので公式より食塩の量は次の通り。

食塩水の濃度=食塩の量÷食塩水の量
食塩の量=食塩水の濃度×食塩水の量
    =0.05×160
    =8g・・・②

容器Cの食塩の量を求める

濃度2%、食塩水の量が200gなので公式より食塩の量は次の通り。

食塩水の濃度=食塩の量÷食塩水の量
食塩の量=食塩水の濃度×食塩水の量
    =0.02×200
    =4g・・・③

容器Dの食塩の量を求める

容器Dの食塩の量は各容器の食塩の量の合計なので①+②+③となります。よって、容器Dの食塩の量は次の通り。

容器Dの食塩の量=①+②+③
        =5.6+8+4
        =17.6g

容器Dの食塩水の濃度を求める

容器Dの食塩の量は17.6gと分かったので、濃度は公式より次の通りになります。

食塩水の濃度=食塩の量÷食塩水の量
      =17.6÷500
      =0.0352
      =3.52%

よって、求めたい容器Dの食塩水の濃度は3.52%

問5 試験問題

当たりくじが5本、はずれくじが95本、合計100本のくじがあります。このくじをA、Bの2人が1回ずつ引きます。Aが先に引き、引いたくじをもとに戻さずに次にBが引きます。このとき、Bが当たりくじを引く確率を分数で求めなさい。

解答と解説

試験問題5の解答:1/20

勘のいい人であればすぐに先にくじを引こうが、後に引こうが当たる確率は5/100=1/20だとわかりますよね?もし、先にくじを引いた人の方が当たる確率が高いようであれば、宝くじも皆、発売日の初日にすぐに買いに行きます。

では、実際に確認していきたいと思います。

AさんもBさんも当たりを引く確率

Aさんが当たりを引く確率は、5/100
Bさんが当たりを引く確率は、4/99

よって、AさんもBさんも当たりを引く確率は次の通り。
(5/100)×(4/99)
=20/9900

Aさんが外れBさんが当たりを引く確率

Aさんが外れを引く確率は、95/100
Bさんが当たりを引く確率は、5/99

よって、Aさんが外れBさんが当たりを引く確率は次の通り。
(95/100)×(5/99)
=475/9900

合算確率

Bさんが当たりを引く場合、必ず『AさんもBさんも当たりを引く』もしくは、『Aさんが外れBさんが当たりを引く』のどちらかになるので、この2つの確率を合算します。

合算確率=(20/9900)+(475/9900)
    =495/9900
    =1/20

よって、Bさんが当たりを引く確率は1/20

※記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。