この問題は平成30年4月入校の東京都立職業能力開発センター入校選考試験問題の問6の解答と解説です。

問1~問5に関しては以下のページに解説をまとめているので参考にして下さい。

実際の試験の問題用紙は以下のページで確認することができます。

都立職業能力開発センター入校選考試験問題(平成30年04月生)

問題を解くのに必要な知識

  • 三角形の相似条件

問6 試験問題

A君は、ある坂の上からボールを転がし、ボールが転がり始めると同時に毎秒3mの速さで坂を下りました。ボールは転がり始めてからX秒後に0.6X² m転がるものとします。A君が坂を下り始めてから、ボールに追い越されるのは何秒後ですか。ただし、坂は一様な傾斜とします。

以下は解答と解説ですが、解答・解説を見る前にまずは自分自身でしっかりと考えるようにしてくださいね。

解答と解説

試験問題6の解答:5秒後

現実であればA君の加速度なども考慮しなければならないのですが、A君は走り出した直後から毎秒3mの速度で移動していると考えて構いません。ボールの方は徐々に加速度していき、転がり始めた直後はA君の方が速いが、数秒後にはボールの方が速くなります。

A君が坂を下り始めてから、ボールに追い越されるのをX秒後と仮定します。

X秒後のA君の移動距離は次の通り。
A君の移動距離=3×X
       =3X・・・①

ボールのX秒後の移動距離は次の通り。
ボールの移動距離=0.6X²・・・②

ボールがA君を追い越すということは、次の式が成り立ったときです。

ボールの移動距離≧A君の移動距離

よって、①②よりXの値は次のようになります。

ボールの移動距離≧A君の移動距離
②≧①
0.6X²≧3X
0.6X≧3
X≧5

よって、ボールがA君を追い越すのは5秒後

解答の補足

移動距離の比較

正確には5秒後の移動距離は双方15mなので追い越したというよりも追いついたと言うべきで、問題内容としてはやや不親切な内容となっています。

ただ、6秒後とすると既に追いつき追い抜いてから1秒が経過してしまっているので、そういう意味では5秒の方がより精度が高い解答と言えます。問題文を『追い越し始めるのは何秒後からか?』と捉えれば良いかと思います。

※記載している解説の内容に誤りや不明な点があれば遠慮なくコメントください。