次の図で、立体A-BCDEは正四角すいである。底面 BCDEは一辺の長さが6cmの正方形であり、AB=8cmである。Fは底面 BCDEの対角線の交点である。このとき、直線AFは底面BCDEと垂直である。Gは、Bから辺ACにひいた垂線と辺ACとの交点である。Hは、辺AD上にあってDH=2CG となる点で、BとHを結ぶ。次の各問の答えとして正しいものをア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。

h27-2-20-q4-1

[問題1] 正四角すいA-BCDEの体積を求めなさい。

[解答群]
 18√46
 36√46
 12√46
 18√58
 12√58

[問題2] 線分CGの長さを求めなさい。

[解答群]
 1
 3/2
 9/4
 1/3
 7/9

[問題3] △AFD∽△BHDである。相似比を求めなさい。

[解答群]
 4:3√2
 4:√2
 4:3
 4:2
 √2:3

解答と解説

問題1の解説:
この問題を解くには、四角錐の体積を求める公式、三平方の定理、三角比を知っておく必要があります。

◎四角すいの体積
 四角すいの体積=底面積 × 高さ ÷ 3

◎三平方の定理
三平方の定理

上図のような直角三角形がある場合、各辺の長さは次の式の関係が成り立ちます。

 c²=a²+b²

◎三角比
直角二等辺三角形の各辺の比は、下図の通り1:1:√2となる。
tokyo-sugaku-h25-01-q2-3

さて、上の公式や定理を頭に入れて問題を解いていきます。

底面積は、四角形BCDEの面積になります。正四角すいということは、この四角形BCDEは正方形。1辺の長さが6cmなので、底面積である四角形BCDEの面積は次の通り。

 底面積=6×6=36cm²

あとは、高さAFが求まれば体積を求めることができるので、AFを求めます。まずは、底面の正方形BCDEについて見ていきます。下図の様に三角形EFBは、直角二等辺三角形。

h27-2-20-q4-2

よって、三角比を使うことができます。

 FE:FB:EB=1:1:√2

が成り立つことになります。よって、FE、FBの長さは、EBの長さの1/√2になるはずなので、EBの長さが6cmということは、FE、FBの長さは、

 FE=FB=6×1/√2
      =6/√2

となります。次に三角形ABFについて見ていきます。下図の様に三角形ABFも直角三角形です。

h27-2-20-q4-3

辺BFは先程長さがわかったので、三平方の定理を使用することができます。

 AB²=AF²+BF²
 8²=AF²+(6/√2
 64=AF²+36/2
 64=AF²+18
 AF²=46
 AF=√46

AFの高さが分かりました。よって、三角錐の体積は次の通り。

 三角錐の体積=底面積×高さ÷3
       =36×√46÷3
       =12√46

解答:ウ

問題2の解説:
まずは、三角形ABCを見てください。下図のように頂点Aから辺BCへ垂直に下ろし辺BCとの交点をKとします。そうすると、辺BCの長さは6cmなので線分BKは3cmだとわかります。

h27-2-20-q4-4

次に三角形ABKと三角形BCGについて見てください。∠ABKと∠BCGは同じ角度です。更に∠AKBと∠BGCはともに90°です。2つの角度が同じということは、この二つの三角形は相似な三角形ということになります。

三角形BCGが横向いているので分かりやすく立てると下図のようになります。

h27-2-20-q4-5

よって、辺ABと辺BCの長さの比が

 AB:BC=8:6

だと分かります。要は、辺BCは、辺ABの6/8の長さですね。相似な三角形の場合、その他の辺の長さ比も同じになるので、辺BK=3cmということは、辺CGの長さは、辺BKの6/8なので、

 辺CG=3 × 6/8
    =18/8
    =9/4

解答:ウ

問題3の解説:
問2と考え方は同じですね。

 DH=2CG

なので、問題2よりCG=9/4と分かっています。よって、DHの長さは、

 DH=2×(9/4)=9/2

三角形BHDの辺DHに相当するのが、三角形AFDの辺FDになります。辺FDの長さは、辺FBと同じです。辺FBの長さは、問題1の中で6/√2だと分かっています。

よって、△AFDと△BHDの相似比は

 △AFD:△BHD=6/√2:9/2

分数比を整数比にするために2√2を掛けます。

 △AFD:△BHD=6/√2×2√2:9/2 × 2√2
          =12:9√2
          =4:3√2

解答:ア

※解説の内容が分からない場合はコメント下さい。